この記事の概要
・HubSpotとSNS連携の概要がわかる
・HubSpotと連携できるSNSプラットフォームがわかる
・HubSpotとSNSを連携させることによって生まれるメリットがわかる
・HubSpotとSNSを連携させる手順がわかる
現在のマーケティング活動において、SNSの利点や影響を軽視することはできません。SNSは、世界中で数十億人が日常的に利用しており、顧客との直接的な接点を確立するために欠かせないプラットフォームとなっているからです。SNSをマーケティングで活用することにより、以下のような効果が期待できます。
● リーチ力拡大と精緻なターゲティング
SNSは、地理的な制約を超えて広範囲にリーチできるツールです。またSNSにはFacebookやInstagram、X(旧Twitter)、LinkedInなど、さまざまなプラットフォームが存在し、それぞれ異なるユーザー層を持っています。各プラットフォームが提供している広告機能を活用することにより、年齢や性別、興味、行動履歴などのデータを基に精緻なターゲティングをすることが可能になります。SNSはリーチ力を拡大し、かつ特定のセグメントに効果的にリーチできるプラットフォームなのです。
● ブランド認知度の向上
SNSは企業やブランドの認知度を高めるのにとても有効に働きます。定期的な投稿や広告キャンペーンを通じて、一貫したメッセージを伝えることが可能になるからです。これらのメッセージはSNSのユーザーによって他のユーザーにシェアされ、さらなる認知度拡大が期待できます。
● エンゲージメントの促進
SNSは双方向のコミュニケーションを可能にし、顧客とのエンゲージメントを深める役割を果たします。SNSではコメントやダイレクトメッセージを通じて顧客の声を直接聞くことができ、企業側がそれに応じることで顧客との強固な関係性を構築できます。
● リアルタイム性
SNSはリアルタイムで情報を発信でき、またユーザーから直接フィードバックを受け取ることができます。新製品の発表やキャンペーンの告知、トラブル対応など、迅速な情報伝達が求められるシーンで非常に有効なコミュニケーション手段となります。
● コスト効率の高さ
SNSは、他のマーケティング手法と比較してコスト効率が高いことが特徴です。低予算でも広い範囲に情報を拡散でき、高精度なターゲティングで効率的なマーケティングを実現します。
● 競争優位性
他社より早く効果的なSNS戦略を構築することで、業界内で優位な立場を確立することが可能となります。一方、競合他社がSNSを有効的に活用している場合には、早急に対抗しなければ競争力を失う可能性があります。
HubSpotは、FacebookやInstagram、X、LinkedInなどのSNSプラットフォームと連携することができます。これらのSNSとHubSpotを連携させることで、SNSの投稿スケジュール管理やユーザーとのコミュニケーション、リード獲得、そして成果分析を一元管理できるようになります。上記のような特徴を持つSNSの運用が複雑化している現代において、これらを統合的に扱えるHubSpotの価値はますます高まっているといえるでしょう。
先述のように、HubSpotにはFacebookやInstagram、X、LinkedInなどのSNSが連携できます。連携してできることやメリットを説明する前に、これらのSNSの特徴を確認しておきましょう。
Facebookは、Meta Platforms(旧Facebook,Inc.)が運営するソーシャルネットワーキングサービスです。全世界で月間アクティブユーザーが20億人を超える一方で、若年層の利用率が低下傾向にあるとも言われています。HubSpotとFacebookの連携では、ビジネス向けページの投稿管理や広告パフォーマンスのトラッキングが可能となっています。
Instagramは、写真や動画を中心としたソーシャルネットワーキングサービスです。2010年にケビン・シストロム氏マイク・クリーガーによって設立されましたが、2012年にMeta Platformsに買収されました。Instagramは個人から企業まで幅広いユーザーに利用されており、特にビジュアルコンテンツを活用したマーケティングの場として注目されています。HubSpotとInstagramを連携させると投稿スケジュールの設定やパフォーマンスの測定が可能となり、ビジュアル重視のキャンペーンに役立ちます。
X(旧Twitter) は、短い文章や画像、動画を投稿・共有するソーシャルメディアプラットフォームです。「Twitter」 は2006年にジャック・ドーシーによって創設されましたが、2023年にイーロン・マスクが経営権を握ると「X」 へと名称変更が行われました。Xは、2023年時点で全世界の月間アクティブユーザー数が3.5億人となっていますが、近年では利用者数が減少傾向にあるとも言われています。HubSpotとXを連携させると、リアルタイム性の高い投稿や顧客対応をHubSpot内で管理できるようになります。
LinkedInは、主にビジネスおよびプロフェッショナル向けのソーシャルネットワーキングサービスです。2002年にリード・ホフマンによって設立され、2016年にはMicrosoftに買収されました。LinkedInは個人や企業がネットワークを構築し、キャリアやビジネスの成長を目指す場として利用されています。LinkedInは世界中で約9億3,000万人の登録ユーザー(2023年時点)がいるとされていますが、月間アクティブユーザー数は 3億1,000万人前後となっています。HubSpotとLinkedInを連携させると、B2Bマーケティングで有効なLinkedInの投稿や広告キャンペーンの管理ができるようになります。
HubSpotとSNSを連携させると、以下のようなことが可能になります。
● 投稿スケジュールの一元管理
HubSpotの「ソーシャル」ツールを使用すると、複数のSNSアカウントにまたがる投稿スケジュールを一括で管理できるようになります。特定の日時に自動投稿を設定することで、投稿漏れや手動操作の手間を削減できます。
● SNSパフォーマンスの分析
SNSごとのエンゲージメントデータ(いいね、シェア、コメントなど)をHubSpotのダッシュボードで一括管理できるようになります。この情報をもとに、どの投稿が成功したか、どのプラットフォームが効果的かを容易に把握できます。
● リードの獲得とデータ連携
SNS広告や投稿を通じて収集したリード情報を、自動的にHubSpotのCRMに取り込むことが可能になります。たとえば、Facebook広告で収集したリードをHubSpotのワークフローで自動フォローアップする設定などが可能です。
● 顧客対応の効率化
SNSで寄せられたコメントやメッセージに対し、HubSpot内から対応することができます。これにより顧客とのコミュニケーションを一元化できるので、対応の効率化を図れます。
上記のような連携を通じ、マーケティングには以下のようなメリットが生まれます。
● 作業効率の向上
複数のSNSプラットフォームをHubSpotで一元管理できるため、操作や投稿、データ分析にかかる時間を大幅に削減できます。
● 一貫した顧客体験の提供
HubSpotに集約されたデータを活用することで、SNSを含むすべてのチャネルで一貫した顧客体験を提供できます。
● ROIの最大化
HubSpotの分析機能を活用すれば、SNSキャンペーンの成果を詳細に測定・分析できるのでROI(投資対効果)の向上につながります。
● リアルタイムなマーケティング対応
HubSpotの自動化機能とSNS連携を活用することで、顧客のアクションに応じた迅速な対応が可能となります。
最後に、HubSpotとSNSの連携方法について簡単に説明しておきましょう。
1. HubSpotアカウントにログイン
HubSpotにログインし、ダッシュボードにアクセスします。
2. SNSアカウントを接続
左端のメニューから「マーケティング」を選び、「ソーシャル」→「アカウントを接続」を選択します。
3. プラットフォームの選択
接続したいSNSプラットフォームを選択し、HubSpotとの連携を許可します。
4. 権限設定
SNSプラットフォームが要求する必要な権限を付与します。
5. 連携の確認
接続完了後、HubSpot内でSNSアカウントが利用可能になります。
6. 投稿スケジュールや分析設定
接続したアカウントで投稿を作成・スケジュールし、パフォーマンスをモニタリングします。
SNSがマーケティング活動にもたらす効果は、非常に大きいものです。HubSpotはFacebookやInstagram、X、LinkedInなど主要なSNSと連携できるので、さまざまな層のリード獲得に寄与し、マーケティング活動の効率化も実現します。SNSの活用が複雑化する現代において、HubSpotとSNSの連携は、効率的かつ効果的なマーケティング戦略の鍵となるでしょう。
なお、株式会社ハレフルではHubSpotやSalesforceの導入・運用支援を行っております。「自社にあったCRMの選定から相談したい」「HubSpotの運用を依頼できる企業を探している」という場合には、お問い合わせからご連絡ください。