HubSpotの顧客管理機能「Sales Hub(セールスハブ)」は、営業活動に特化したクラウドベースの顧客関係管理(CRM)ソフトウェアです。
本記事では、Sales Hubの便利機能を4つ紹介します。営業活動を効率化したいとお考えの方は、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。
この記事の概要
Sales Hubは営業チームの生産性向上に焦点を当てたツール
Sales Hubではメールやカレンダーと簡単に連携できる
Sales Hubではスケジュール調整やテンプレートの送付もできる
Sales Hubでは営業パイプラインやフォーキャストで商談も可視化できる
Sales Hubでは見積書/請求書機能のboardと簡単に連携できる
Sales Hubは、営業活動に特化したクラウドベースの顧客関係管理(CRM)ソフトウェアです。
HubSpotは、「Hub」と呼ばれるツールを組み合わせて利用する仕組みとなっており、主なサービスとしてMarketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Content Hubなどが提供されています。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。
Sales Hubは主に中小企業向けに設計されており、営業プロセスの効率化と顧客との関係構築が期待できます。
Sales Hubはメールやカレンダーと連携できるため、営業担当者の日常業務を効率化することができます。
まず、メール連携について説明しましょう。Sales Hubは、Gmail(Google Workspace)やOutlook(Office 365)などのメールクライアントと簡単に連携できます。連携が完了すると、Sales Hub上で直接メールの送受信をすることが可能となり、顧客とのやりとりをCRMシステム内で一元管理できるようになります。
また、GmailはGoogle Chromeの拡張機能、Office 365はHubSpot連携様のアドインが提供されており、それらをインストールするとメールソフトの画面からHubSpotの機能を利用することができ、「HubSpotに自動連携させるメールの送受信」「HubSpotで作成したメールテンプレートの呼び出し」「受信トレイのメールアドレスのHubSpotへの登録」をスムーズに行うことが可能です。
また、連携されたメールのやりとりは自動で関連する顧客や取引先に紐付けされます。チーム全体で顧客とのコミュニケーション履歴を共有することができるので、顧客対応を引き継ぐときなども過去のやり取りを踏まえたかたちで一貫した対応が可能です。また、重要なメールを見逃すリスクも削減させることができます。
カレンダー連携も同様に便利です。GoogleカレンダーやOutlookカレンダーとSales Hubを連携させることで、ミーティングやタスクの管理も効率化することができます。Sales Hub上で予定を入れると、自動的に連携したカレンダーにも反映されます。逆にHubSpot側からGoogle/Outlookカレンダーのスケジュールを確認することも可能となります。
これらの連携により、営業活動とスケジュール管理の一元化が実現できます。また、この連携機能はデバイスを問わず利用可能です。外出先でもスケジュールの確認や急な予定変更に対応できます。
Sales Hubの2つ目のおすすめ機能はスケジュール調整の自動化とメールテンプレートの活用です。この機能を使うことで、お客様とのコミュニケーション効率が大幅に向上します。
まず、スケジュール調整機能について詳しく見ていきましょう。Sales Hubには、顧客との面談や電話会議の日程を簡単に設定できる機能が備わっています。営業担当者は自分の空き時間をシステムに登録し、顧客に対して複数の候補日時を提示することができます。顧客は、提示された候補の中から都合の良い時間を選択するだけで、メールの往復をすることなく自動で予約が完了します。
この機能を活用することで、これまで何度もメールをやり取りして行っていた日程調整の時間を削減することができます。また、予約が確定すると、両者のカレンダーに自動的に予定が追加されます。
次に、メールテンプレート機能についてです。Sales Hubでは、よく利用するメールの内容をテンプレートとして保存し、必要に応じて呼び出して活用することができます。初回の商談依頼や見積書の送付、商談後のお客様フォローアップなど、様々なシーンに応じたテンプレートを用意しておきましょう。
テンプレートを使用する際は、顧客名や商品名などの個別情報を自動的に挿入する機能も利用できます。これにより、パーソナライズ化されたメッセージを自動で作成でき、短時間で大量のメールを送ることも可能です。
さらに、テンプレートを利用したメールの効果を測定する機能も備わっています。開封率やクリック率などの指標を分析することで、より効果のあるメールを作成できるようになるでしょう。
これらの機能を組み合わせることで、営業プロセス全体の効率化が図れます。また、チーム内でテンプレートを共有することで、新人教育にも活用可能です。
Sales Hubの3つ目のおすすめ機能は営業パイプラインとフォーキャスト(売上予測)機能による商談の可視化です。
まず、営業パイプライン機能について詳しく見ていきましょう。営業パイプラインとは、見込み客が最初の接触から成約に至るまでの各段階を視覚的に表現したものです。Sales Hubでは、この営業パイプラインをカスタマイズ可能な形で提供しています。
例えば、「リード獲得」「初回接触」「ニーズヒアリング」「提案」「交渉」「成約」といったフェーズを設定し、各商談がどの段階にあるかを一目で把握できるようになっています。各フェーズには、予想成約率や予想売上額などの情報も付加することができます。
この機能により、営業担当者は自分の担当している商談の進捗状況を一目で管理できます。また、マネージャーは営業チーム全体の状況を俯瞰して分析することができるので、今月の見込み予算などを正確に予測することも可能です。
次に、フォーキャスト機能についてです。この機能は、営業パイプラインのデータを基に、
営業の目標達成状況などをマネジメントする機能です。パイプラインの取引ステージごとに定められている成約確立を元に収益を予想することができます。
これにより、マネージャーは取引の情報に基づきフォーキャストを調整でき、月間目標や四半期目標を達成するためにどの活動に集中する必要があるかを特定するのに役立ちます。
Sales Hubの4つ目のおすすめ機能は、見積書や請求書の作成・管理サービスである「board」との連携です。boardは「見積もり・請求・受発注管理・売上予測をラクにする中小企業・個人事業主のための業務システム」としてヴェルク株式会社が提供しているサービスで、HubSpot社が提供する製品ではありませんが、Sales Hubを含むHubSpotと連携できる機能が提供されており、接続することで、商談から簡単に見積書や納品書、請求書の作成が可能になります。
boardでは、営業パイプラインで管理している商談から直接見積書を作成したり、顧客情報を自動的に取り込んだりすることもできます。作成した見積書上で金額を変更すると、連携されているHubSpot側の取引のステージや金額も自動で更新することができます。
また、boardには承認フロー機能も組み込まれています。一定金額以上の見積書は上長の承認が必要といったルールを設定することができるため、内部統制の強化も期待できます。
board自体が提供している機能となりますが、作成した見積書や請求書をboard上からメール・郵送・電子契約サービス経由で送付すると、送付済み、承認待ち、支払い済みなどのステータスを追跡する機能もあります。またboardで作成した請求情報はfreeeやMFクラウドといった代表的な会計サービスに売掛金、売上として自動連携させることが可能です。
Webの問い合わせや名刺管理などSales Hubを顧客情報の入口として、Sales Hub内での商談、営業進捗の管理を行い、boardで見積・請求情報の作成と管理、freee/MFクラウドの会計システムまでの連携を行うことで、ビジネスの一連の流れを一気通貫で管理することが可能となるのです。↑
本記事では、中小企業におすすめのSales Hubの便利機能を4つ紹介しました。
中小企業によく使われているGmailやGoogleカレンダー、board等と連携することで、業務を効率化し、営業チームの生産性を向上させます。
本記事を参考に、Sales Hubの便利機能を使ってみてくださいね。なお、株式会社ハレフルではSalesforce/HubSpotの導入・運用支援を行っております。
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