・Salesforceでフォームを使用する方法
・Salesforceでフォームを作成する方法
・画面フローのフォーム作成で実現するコストカット
フォームから直接Salesforceへデータを入れる事ができると、予約や会員登録などの顧客データの管理がとても便利です。
Salesforceでフォームを使用しようとするといくつかの方法があります。
上記の方法は、比較記事も多いのでここでは省略しますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
標準機能では難しい事が多く、外部サービスや有料アドオンとの連携になるとコストがネックになる事が多いかと思います。
弊社でもAccount Engagementのフォームを使用することがありますが、Salesforce連携時のタイムラグが問題になる事が多々ありました。
そこで、今回は、Salesforceのみで設定でき、タイムラグなく複数のオブジェクトに直接レコードを作成する方法を考えてみましたのでご紹介します。
今回は、Salesforceのデジタルエクスペリエンスサイトと画面フローを組み合わせて使用します。
デジタルエクスペリエンスサイトはゲストユーザーへ公開する形で使用しますので、基本的には無料で追加ライセンスもなく使用できますが、無料の上限がありますので注意してください。
※詳細は公式help「Experience Cloud サイトの使用割り当て
下記の方法でフォームを作成していきます。
今回は個人取引先、商談にデータを連携させる予約フォームを例に作成します。
既存の取引先の場合は紐付けた商談を作成し、新規の取引先の場合は取引先と商談を作成する形にしました。
表示させたい形に合わせて画面フローを作成します。
画面で姓・名・メールアドレス・予約するコース・日時を入力してもらい→メールアドレス一致で既存の取引先を取得→既存で有る場合には紐付けた商談の作成/無い場合は取引先を作成し、紐付けた商談の作成
という流れにしました。
また、フォームを送信後、画面上に入力内容を表示するよう設定しています。
同様にその他のオブジェクトでもレコードの作成を行ったり、メールアドレスのように一致条件として使えるものがある場合には既存レコードの更新・削除も可能です。
また、メールを送信するアクションを使用することで、フォームに入力した内容をそのまま差し込み項目として挿入したフォーム送信完了メールを送ることもできます。
プロパティの編集から 詳細を表示>フローの実行方法>「システムコンテキスト共有なし」を選択し保存、有効化しておいてください。
フローの一覧ページに戻り、作成したフローの編集アクセス権を開きます。
「デフォルト動作を上書きし、有効化されたプロファイルまたは権限セットにアクセスを制限します」にチェックを入れて保存します。
設定>機能設定>デジタルエクスペリエンス>「デジタルエクスペリエンスを有効化」で、デジタルエクスペリエンスを有効化するとサイトを作成できるようになります。
設定>機能設定>デジタルエクスペリエンス>すべてのサイト
から新規のサイトを作成します。
テンプレートはBuild Your Own (Aura)を選択してください。
コンポーネントでフローを配置し、「1. 画面フローの作成・設定」で作成したフローを選択します。
設定>全般>「ゲストユーザーはログインすることなくサイトを表示および操作できる」にチェックをいれます。
ゲストユーザープロファイルとして作成されたプロファイルへのリンクが表示されるので、プロファイルを開きます。
フローアクセスを有効化>編集>該当フローを有効化へ追加し保存
サイトを右上の公開ボタンから公開し、
管理>設定>状況で有効化します。
ページのデザインも様々設定できますが、今回はデフォルトのままにしています。
3で完成したサイトを開きます。
URLを直接使用したり、既存のサイトにiframeで埋め込む形でも使用できます。
テストデータを入力し送信します。
完了画面が表示されました。
取引先と商談が作成されている事が確認できます。
以上の手順で、フォームから直接複数オブジェクトのレコード作成・編集が可能となります。
参考help:ゲストユーザーによるフローへのアクセスの許可
※ゲストユーザーへサイトを公開する際にはセキュリティ面に十分配慮してください。
今回ご紹介した方法は、ページビューの制限がある為使用する場面は選定する必要がありますが、外部連携サービスや別途のライセンスを契約することなくフォームを作成することができます。
Account Engagementのフォーム連携でうまくいかずお困りの方も打開策になるかもしれないのでお試しください。