この記事の概要
Gmailは、個人ユースだけでなく、ビジネスでも広く利用されているメールサービスです。HubSpotと無料で連携することで、Gmailのコンタクト情報を自動的にCRMに記録したり、GmailからHubSpotの各種機能を利用したりすることができます。以下で 、具体的にHubSpotとGmailを連携させることで、何ができるかについて解説します。
Gmailでやり取りした顧客の情報やメールの内容は自動的にHubSpotのCRMに記録されます。これにより、営業チームの全メンバーがやり取りした履歴を確認でき、一貫した対応ができるようになります。
顧客の情報が記録されているHubSpotからGmailを送信できます。よく使う営業メールや問い合わせ対応のテンプレートを事前に作成してHubSpotに保存しておけば、Gmailから簡単に呼び出してカスタマイズしすぐに送信できます。HubSpotからGmailを使ってドキュメントを送信すれば、ドキュメントの閲覧状況を追跡でき、効果的な営業活動につなげることができます。
使い慣れているGmailのインターフェイスからHubSpotにアクセスし、様々な機能を利用することができます。顧客情報の参照やAI生成コンテンツの利用、ミーティング予約のリンクを送信(顧客はリンクからカレンダーで都合のよい時間を選択できる)も可能になります。その他、有料プランに加入することで、特定の見込み客へのメール送信を自動化する「シーケンス機能」の実行やメール送信時間のスケジューリングも可能。メールの配信状況をリアルタイムで監視し、必要に応じて調整することもできます。業務の効率化と営業活動の質の向上に貢献してくれるでしょう。
送信したメールが顧客に開封されるとリアルタイムに通知を受け取れます。また、Sales Hubの有料プランにアップデートすれば、メールが開封されたときだけでなく、Eメール内のリンクがクリックされると通知を受け取れます。これにより、顧客がメールに興味を持っているかを把握でき、適切なタイミングでフォローアップの連絡をすることが可能です。
HubSpotとGmailの連携には、様々なメリットがあります。
Gmailの履歴が自動でHubSpotに記録され、タスク管理が一元化されることで、手作業での記録の手間が省け、顧客とのやりとりを正確に把握できるようになります。日々の営業活動が効率化し、対応スピードもアップすることで、顧客満足度の向上も期待できます。
顧客の情報や履歴をチーム全体で共有しやすくなります。たとえば、営業担当者の不在時や担当者が交代したときでも、HubSpotに記録された情報を見れば、いつでも過去のやりとりを確認できるため、一貫性のある顧客対応が可能になります。これにより、チームメンバー間の連携がスムーズになり、営業活動がより活性化されます。
HubSpotに蓄積されたデータは、Eメールに対する顧客の反応や関心度を分析する上で非常に有用です。たとえば、一つのキャンペーンのメールに対する開封率や返信率、クリック率などを分析することで、顧客のニーズや行動パターンを知ることができ、それに合わせたアプローチが可能になります。顧客の反応データに基づいた営業・マーケティング戦略の立案が可能で、コンバージョン率の向上に役立ちます。
メールの送受信履歴がHubSpotに自動で記録され、全てのやりとりが集約されるため、他のツールやメモを確認する必要がなくなります。検索にかかる時間が短縮でき、他のタスクに充てられる時間が増えます。GmailやHubSpotを行き来する必要がなく、1つのプラットフォーム上で作業が完結するため、集中力を維持しやすくなり、業務全体の質が上がります。
これらのメリットを活用することで、顧客との関係を強化し、営業活動やマーケティング戦略を効率的に推進できるようになります。
GmailをHubSpotに連携させるには、以下の手順で設定を進めます。
HubSpotにログインし、画面上部のナビゲーションバーにある「設定」 > 全般 > Eメール(タブ)> 「ユーザー個人のEメールに接続」の順にクリックします。
次に「受信トレイの自動化を有効化」をチェックし、「受信トレイを接続」をクリックします。受信 トレイの自動化を有効にすると、AI機能を利用できるようになり、メール署名を含むメール本文やメタデータを自動で処理し、氏名や電話番号など、コンタクトの情報を自動でCRMに入力したり、メールの内容に基づいてタスクを提案してフラグを立てたりします。
Eメールを入力します。
「Gmailに接続」をクリックします。「Eメールプロバイダーを自分で選択します」をクリックして「Gmail」を選ぶこともできます。
GoogleアカウントをHubSpotのCRMに接続の画面で、「続ける」をクリック。
Googleの画面に遷移するので、接続したいアカウントのアイコンを選択します。
「次へ」をクリックすると、準備が完了します。
このままの状態では、Gmailの受信トレイからHubSpotの機能が使えないため、「拡張機能」をダウンロードしてインストールします。
「Gmail用拡張機能」の「ダウンロード」をクリックすると、Chromeウェブストアに遷移します。Gmail向けの「HubSpot Sales」アドオンをChromeブラウザ上のGmailにインストールします。
「Chromeに追加」をクリックします。
HubSpotとGmailを連携する際には、いくつかの注意点があります。連携機能を利用する際には、以下のような点に注意して設定するようにしましょう。
HubSpotとGmailを連携すれば、既存のコンタクト情報はCRMに反映されます。しかし、新規コンタクトについては、そのままでは、自動登録になりません。新規コンタクトの自動登録をオンにし、スムーズな情報連携を確保しましょう。
上部のナビゲーションバーの「設定」をクリックし、左側のサイドバーメニューで
オブジェクト>アクティビティーの順にクリックし、「Eメールのログと追跡」をクリックします。「全てのユーザーの既定のログ設定を適用」にチェックを入れ、保存します。
これで、新規のコンタクトがCRMに登録されます。
ビジネスだけでなく、プライベートでGmailを利用しているという方も多いでしょう。プライベートの家族や知人など、CRMに不要な連絡先は、ログに記録されないように事前に設定して除外しておくことができます。
上部のナビゲーションバーの「設定」をクリックし、左側のサイドバーメニューで
オブジェクト>アクティビティーの順にクリック。「Eメールのログと追跡」をクリックします。下にスクロールすると「ログに記録しない」という項目があるので、「Eメールまたはドメインを追加」をクリックします。Eメールかドメインを入力することで、CRMに記録されなくなります。
会社名や顧客の姓名などが自動連携できない場合があります。グループ会社や子会社とドメイン名を共有していると自動連携できないことがあるので、別途紐付け作業が必要になります。
社内メールで必要に応じてメーリングリスト機能を使っている場合、メーリングリストでのやり取りも連携されてしまうことになり、受信トレイが煩雑になってしまうことも考慮しなければなりません。
本記事では、HubSpotのGmailの連携機能について紹介しました。
この機能を利用することで、営業活動や顧客サポートの効率化や改善、サービス向上が見込めます。例えば、顧客とのやり取りを営業チームで共有することで、情報の属人化を防ぎ、メンバーが一貫した対応を取れるようになるでしょう。HubSpotのGmail連携機能を活用し、スムーズでパーソナライズされたコミュニケーションを実現し、顧客との関係を強化しましょう。
なお、株式会社ハレフルではHubSpotの導入・運用支援を行っております。「大量の名刺を活用して営業やマーケティング戦略に活用したい」「HubSpotの運用を依頼できる企業を探している」という場合には、お問い合わせからご連絡ください。