HubSpotの「Marketing Hub」は、マーケティング分野に特化したツールで、リードの創出しエンゲージメントを促進するためのマーケティングを自動化するAI搭載のマーケティングソフトウェアです。
本記事では、Marketing Hubの便利機能を紹介します。マーケティングを自動化してビジネスの促進をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の概要
HubSpotの主なサービスには、Marketing Hubのほか、営業チームの生産性向上に焦点を当てたSales Hub、カスタマーサポートの生産性向上に焦点を当てたService Hub、ウェブサイト管理に特化したコンテンツ管理システム(CMS)Content Hubなどがあります。
HubSpotのMarketing Hubは、マーケティング分野に特化したツールで、WEBマーケティングに必要なあらゆる機能を搭載し、HubSpotのCRMに集約された顧客情報を結び付けるソフトウェアです。顧客を惹きつけ、連絡先情報を収集して、適切なタイミングでアプローチすることでコンバージョン向上が期待できます。
Marketing Hubには、広告の運用管理や効果測定、ブログの制作・運営、ランディングページの作成などができる豊富な機能がまとめられています。
Marketing Hubに限らず、Hub Spotの製品はすべて無料ツールと有料ツールに分かれています。
無料ツールには、無料のマーケティングツールやセールスツール、サービスツール、Contentツール、オペレーションツール、コマースツールが含まれ、5人のユーザーまでは料金がかかりません。その上には月¥1,800/シートでそれぞれの有料機能が使えるStarter Customer Platformが用意されています。
Starter Customer Platform以上になると「Professional」、「Enterprise」とサブスクリプションサービスの内容が変わり、料金もMarketing Hub Professionalでは¥96,000/月、Marketing Hub Enterpriseでは¥432,000/月からとなります。
Marketing Hubには、Starter、Professional、Enterpriseの3つのエディションがあり、一部の機能が無料ツールで使えます。
料金体系としては次のようになっています。
エディション
コンタクト数上限
月額料金
無料ツール
月額 0円
Starter
1,000件
月額2,400円(コアシート1人分)~
追加:月額2,400円/1シート~
Professional
2,000件
月額106,800円(コアシート3人分)~
追加:月額6,000円/1シート~
導入支援費用360,000円
Enterprise
10,000件
月額432,000円(コアシート5人分)~
追加:月額9,000円/1シート~
導入支援費用840,000円
Marketing Hubはさまざまなインバウンドマーケティングの機能があります。ここでは特におすすめの機能について紹介します。
Marketing Hubでは、フォームビルダーを使って、アンケートや各種問い合わせ、商品購入のための情報入力など、さまざまなフォームを簡単に作成できます。
HTMLやCSSの知識がなくても短時間で簡単に作成でき、ドラッグ&ドロップ操作のエディターでカスタマイズでき、フォーム送信後のサンキューメッセージなどのアクションの設定も可能です。
入力された情報は自動的にコンタクトデータベースに追加され、フォローアップEメールの自動送信などの設定も可能です。
たとえばホワイトペーパーのダウンロードやアンケートの入力フォームをサイトに設置しておけば、訪問者の名前やメールアドレスなどを収集でき、顧客との関係構築にも役立つでしょう。
Marketing HubのEメールマーケティング機能とは、メールマガジン(メルマガ)配信のための機能と理解すればよいでしょう。このEメールマーケティング機能を活用すれば、配信リストの管理からテンプレートの作成、配信スケジュールの設定など、メルマガ配信に必要な機能を簡単に実行できます。
Marketing Hubには、「プロモーション」や「ニュースメール」、「シンプル」など、目的に合わせたテンプレートが用意されています。
使いやすいエディターで、デザイン性の高いEメールを作成でき、HubSpotのCRMデータベースに基づいてカスタマイズも可能です。
配信後は開封率やクリック率、返信率などが分析できるようになっています。Eメールの文面作成は時間がかかるものですが、AI搭載のコンテンツ生成機能を使えばあっという間に生成できます。
HTMLやCSSの知識がなくても、CTA(Call-to-Action)作成ツールを使って、コンバージョン率の高いCTAボタンを簡単に作成できます。
CTA(Call-to-Action)とは、ウェブサイトへの訪問者やユーザーに対して、特定の行動を促すための仕組みを指します。一般的には「資料はこちら」や「今すぐ購入」、「カートに入れる」というハーパーリンクやボタンをサイトに設置し、ユーザーに具体的な行動を促すものです。
CRMの情報(ユーザーの特性)に合わせて、CTAの内容を自動的に変えることも可能で、す。
ランディングページとは、検索サイトや広告などからユーザーが最初にアクセス(ランディング)するWebページを言います。Marketing Hubのランディングページ作成機能は、ウェブデザイナーや開発担当者でなくともスマートフォンやPCに最適化されたランディングページを簡単に作成することができます。
Marketing Hubのランディングページ作成機能であれば、訪問するユーザーに合わせてパーソナライズされる見栄えの良いランディングページを作成可能。ウェブサイトに訪問したユーザーを効率的にリードへと転換してくれます。
Marketing Hubのブログ作成・運営機能では、良質なブログ記事をはじめとするオウンドメディアを作成し、訪問者をリードへと転換する支援を行います。記事の下書きや編集(共同編集)、プレビューまで、すべてMarketing Hubで完結。購読を登録した読者にEメールを自動配信し、コンテンツを紹介する機能も実装しています。
Marketing Hubには、HTMLやCSS、プログラミングなどのコードの知識や開発スキルなしでウェブサイトを作成、編集できる機能が実装されています。あらかじめ用意されているテーマにドラッグ&ドロップで必要なパーツを加えれば、ビジネス用のウェブサイトが短時間で作れます。
Marketing Hubには、Webサイト作成機能やランディングページ作成機能で作成したWebサイトを分析し、推奨事項に基づいたSEO対策を具体的にアドバイスしてくれる機能も実装しています。更新が必要なページや検索順位の改善状況も確認できます。この機能はMarketing Hub Professional以上で使えます。
ワークフローとは、業務や拡販活動における一連の作業や手続き(ビジネスプロセス)を可視化したものです。ビジネスプロセスを明確に可視化することで、それぞれの業務におけるチームの動きを効率化することができます。
Marketing Hubには各業務のワークフローテンプレートが用意されています。もちろん、ワークフローをゼロから作成することも可能です。
ワークフローの作成機能はMarketing Hub Professional以上で使える機能ですが、一部制限はあるもののStarterでも利用可能です。
Salesforceは、顧客管理(CRM)や営業支援(SFA)に特化した米国のビジネスプラットフォームです。Marketing Hubは、Salesforceのマーケティングと営業のシステムを円滑に連携させ、リードの詳細情報を営業チームと共有することができます。
Marketing HubとSalesforceのデータベースをシームレスに活用できれば、手作業でデータを転送する必要がなくなり人為的なミスも削減できます。
またデータに基づく素早い意思決定や行動は、リード顧客との成約率を飛躍的に向上させることでしょう。Salesforceとの連携機能は、Marketing Hub Professional以上で利用可能です。
HubSpot製品には、Marketing Hubの他にもSales HubやService Hub、CMS Hubなどがあり、それぞれに無料で使えるツールや機能が設定されています。「Starter」、「Professional」、「Enterprise」とアップグレードしていけば使える機能は増えていきますが、まずは導入の目的を明確化し、事業に必要な機能から順次導入していくとよいでしょう。
ただし、適切な機能を無駄なく選択して導入するためには、HubSpot製品の機能やツール・料金の体系をよく理解していないとわかりにくいかもしれません。社内だけでMarketing Hubの導入・運用を検討するのが難しい場合は、HubSpotの導入支援を行なっている代理店に相談してみましょう。
本記事では、Marketing Hub の便利な機能について紹介しました。これらの機能を利用することで、ターゲットに合わせて、適切なタイミングでオファーやメッセージを提示し、効果的なマーケティング戦略を策定できます。ぜひHubSpotのMarketing Hub を活用してみてくださいね。
なお、株式会社ハレフルではHubSpotの導入・運用支援を行っております。「自社にあったCRMの選定から相談したい」「Marketing Hubの運用を依頼できる企業を探している」という場合には、お問い合わせからご連絡ください。